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2022/9/5
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相続放棄と代襲相続及び相続財産管理人 |
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国税職員時代相続問題のトラブルを多数見てきたことを鑑み、下記の基礎知識に触れたいと存じます。 ある者(被相続人)が亡くなると、その相続人は、被相続人の財産や債務を相続することになります。被相続人が借金等の債務を負っていた場合は、相続人は、その債務も引き継ぐことになります。それらの財産や債務を引き継ぎたくない場合は、家庭裁判所(被相続人最後の住所地管轄裁判所)に相続放棄の申述をすることができます。ただし、債務のみを相続放棄することはできません。限定承認という制度もありますが、ここでは触れません。原則、自己の相続の開始を知った時から3か月以内に相続放棄の申述することが必要です。死亡した時ではなく、自己の相続の開始を知った時から3か月以内です。ただし、通常、同居親族の場合は、死亡=自己の相続の開始を知った時と判断されるでしょう。被相続人に配偶者及び子がいる場合、兄弟姉妹などは自分が相続人になることなど認識していないケースが普通でしょうから、配偶者及び子の相続放棄によって相続権が発生した場合などは、死亡から3か月を経過しても自己の相続の開始を知った時から3か月以内と家庭裁判所が相続放棄を認めてくれることもあるでしょう。ただし、あくまで家庭裁判所の判断によります。負債を引き継ぎたくないため相続放棄することがほとんどでしょうから、本来の相続人が相続放棄を選択する場合は、相続放棄によって負債の相続が発生する他の相続人に事前に知らせておくことが、親族間のトラブル防止になります。 被相続人が死亡した時、本来相続人となるはずであった人がすでに死亡していた場合などに、その子などが死亡している親に代わって相続する制度のこと。 相続人となれるのは兄弟姉妹までなので、代襲相続人となれるのは、甥・姪までです。 それでは、相続放棄された財産はどうなるのでしょうか。よく一般的に、相続人のいない財産は国庫に帰属すると言われますが、それはあくまで概念的なことです。利害関係人等の申立てにより相続財産管理人が家庭裁判所から選任され財産処理を進行させ、最終的に国に帰属させるという手続きが取られることは稀で、現実は、相続財産管理人選任申立てには費用がかかるため、だれも財産に手を付けずそのまま放置されることの方が圧倒的に多いと思われます。
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