2022/5/26

自力執行(自力救済)について

前回に引き続き自力執行(自力救済)について述べたいと思います。
 
権利者は、その権利が他人によって妨害されている場合、自分の実力を持って権利行使できるか、所謂自力執行ですが、日本国の民法には規定がありません。ドイツなどには規定がありますが、考え方は日本と同じで近代国家においては、自力執行は違法とされています。必ず裁判所の判決を通してしか、問題の解決を図れません。根拠は自力執行を認めれば暴力行為などが横行し社会の平和が乱れるためです。そのため、権利の行使であっても実力行使すれば、損害賠償請求されるおそれがあります。一例をあげれば、自分の所有地に車を放置されてもかってに処分等できず社会問題になっている事例などです。ただし、事情が切迫しており、国家権力の助けを求めることができない場合などには、許される場合があります。例えば、目の前で自分の自転車が盗まれるのを実力で防ぐ行為などです。ただし、その場合でも、緊急の危険防止の限界を超える行為は許されません。具体的に言えば、逃げる相手を追いかけ刀剣などの武器を使用し、殺傷した場合などです。個人的には、車の放置問題を解決するために早期の特別法の制定が必要と考えます。