2022/4/19

埴谷雄高の死霊完読しました

本日、作家埴谷雄高(はにや ゆたか)の死霊(しれい)を何度も挫折しながらも40年以上かけやっと完読(ただし、作者死亡のため未完)しました。本を読むことがこんなにも苦痛であった本は他に見当たりません。読み終わった感想は、虚無感の一言です。文章が難解の上さらに内容も意味不能であり、所謂一般小説のようなストーリーはなく、作者が自己の精神の内面と永遠に問答するような内容です。ただし、埴谷雄高の死霊を読破したという達成感は残ります。大学文学部の卒論に埴谷雄高の死霊が多いと聞いたことがありますが、自分としては単位を取れる自信はまったくありません。また、日本最高の知性とも言われた埴谷雄高(日大戦前中退)は最後まで大学教授になることと子供を持つことを拒んだと聞いたことがあります。特に子供を持たないことにこだわったことは、死霊の一文にも出てきますが、一般人には理解し難いことです。自分の経験から最初から本書は小説ではなく、埴谷雄高の思想を体現する哲学書の一種ととらえて読み始めると苦痛感は消えるかも知れません。時間に余裕があり、難解な内容に耐え継続する根気がある方は一読を勧めます。