2021/12/6

加算税と延滞税及び脱税事件の差押え

国税の加算税と延滞税及び脱税事件の差押えについて述べたいと思います。
 
加算税の種類
 過少申告加算税:申告期限内に当初の申告があり、悪質でない軽微な誤りの税務署指導に基づく修正申告や職権による更正の場合・・・10%ただし、税額が50万円を超える場合は加重分として税金が増えます。
 
 無申告加算税:申告期限内に申告がなく、税務署指導に基づき申告期限後申告した場合・・・15%ただし、税額が50万円を超える場合は加重分として税金が増えます。
 
 不納付加算税:源泉所得税を法定納期限内(原則翌月10日ただし、6か月ごと納付の特例もあり)に納付しない場合、税務署指導による納税告知書送付を受けた場合・・・10%
 
重加算税:隠蔽・仮装など不正の事実が明らかな場合・・・上記過少申告加算税、不納付加算税に代えて35%、無申告加算税に代えて40%
 
延滞税の計算
原則は納期限から2か月間は7.3%(ただし、現在は前年の11月30日の延滞税特例基準割合計算利率により毎年変動しています。令和3年は2.5%)、2か月を経過した日以降は14.6%(ただし、同じ理由により変動、令和3年は8.8%)
 
1年以内に修正申告書を提出した場合:過少申告加算税対象の場合・・・法定納期限から起算して納期限(修正申告提出日)の2か月経過する日まで7.3%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)それを過ぎた日以降14.6%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)
 
1年を超えて修正申告書を提出した場合
 過少申告加算税対象の場合・・・除算期間があるため、7.3%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)の1年分+納期限(修正申告書提出日)の2か月経過する日まで7.3%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)それを過ぎた日以降14.6%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)・・・平たく言えば1年を超えた分は免除するということです。
 
重加算税対象の場合・・・除算期間はなく、法定納期限から起算して納期限(修正申告書提出日)の2か月経過する日まで7.3%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)それを過ぎた日以降14.6%(ただし、上記のとおり年による変動率あり)・・・平たく言えば1年を超えても法定納期限から免除なく計算されるということです。
 
期限後申告の場合:上記重加算税の場合と同様法定納期限から起算し、本税が納付終了する日まで計算されます。
 
なお、税率は本税万円単位に対してであり、100未満の端数は切り捨て、延滞税総額1,000円未満は不徴収です。
 
以上を踏まえて日大田中理事長の事案を考えると、査察事案ですから当然悪質事案であり、最長7年分の本税+重加算税40%+延滞税法定納期限から起算し本税納付終了日までが追徴されると考えられますので、当然徴収不足を考慮し国税局査察部と連携し国税局徴収部も差押財産把握の検討をしているはずです。脱税で不正に得た利益は、事実上、国庫に没収となり、外当然地方税も追徴課税されます。
本件については、保全差押え(国税徴収法第159条)・・・(脱税事案について、国税の確定後では国税徴収が困難の場合、税額確定前に財産差押えすることができる)が検討されていると推察します。具体的差押財産は、本邦硬貨紙幣、所謂現金が考えられます。