2025/4/5

トランプ関税について税制から考える

世間ではトランプ関税についての話題で持ち切りですが、ここでは税金の面から考察してみたいと存じます。
 
関税はあくまでアメリカ国税の内政問題ですから、アメリカ政府が決めるということが基本になります。このことをはき違えた主張が世間では多く見られます。遠くから悪口を言ってもはじまりません。日本のマスコミのフィルターを通した解説よりもYouTube等のトランプ大統領本人の演説を翻訳ソフトを使って聞いた方がトランプ大統領主張の内容が分かります。トランプ大統領本人は大金持ちですが、心情的にアメリカ一般労働者の考えに近いと理解できます。そして、これはあくまで個人的考えですが、最終的には、対中国ただ一つに集中したいのでしょう。今回アメリカ政府は日本の税制をよく研究していると思いました。日本に対する主張で細かい数字に違いはありますが、大まかのところはトランプアメリカ政府のいうとおりです。
特に感心するのは、消費税の輸出還付金に対する問題点です。日本国民でも消費税は納める以外に還付金が発生することを知らない人も多いのではないでしょうか。日本で採用している一般消費税(付加価値税)は、もともとフランスにより編み出された制度です。歴史的に輸出企業を補助するために生み出されたとも言われている税制です。自分の恩師である北野弘久日大法学部教授(税法)は、講義の際一般消費税は税法のがんであるとよくおっしゃっていたことを思い出します。本来、輸出する際外国の人から消費税は徴収できないので、国内仕入れに含まれている消費税は還付するということが輸出還付金の理屈ですが、輸出品に価格転嫁すればいいだけの話で、税金を還付するということは一般納税者的に納得できる話ではないと思います。そのことを今回アメリカ政府は主張しており、アメリカ建国の歴史からも利益から納税するという考えが強く消費税という国税の概念がないアメリカ政府からすれば、輸出補助金を出してアメリカへの輸出を有利にしていると見られても仕方がない面が多分にあります。大手輸出企業を有する経済団体は、法人税が高いため、法人税率を下げて消費税率を上げろとよく主張しますが、消費税の輸出還付金を廃止しても同様の主張をできるのか甚だ疑問です。今回図らずもアメリア政府により消費税の輸出還付金の問題点が明らかにされました。以上